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ゆうあい工房

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外リンパ瘻・・・耳鼻科疾患  


慢性中耳炎
真珠腫性中耳炎
伝音(でんおん)難聴
急性中耳炎、滲出性中耳炎
感音(かんおん)難聴
外リンパ瘻(がいりんぱろう)
高度感音難聴
メマイ
顔面神経麻痺
鼻アレルギー・花粉症
慢性副鼻腔炎
声帯ポリープ
反回神経麻痺
嚥下障害 
頭頸部良性腫瘍・頸部腫瘤
頭頸部悪性腫瘍



 鼓膜に穴が開き、難聴とみみだれをおもな症状とする病気です。まず、薬による治療を行い、手術が必要と判断された場合には、鼓室形成術や鼓膜形成術を行い、難聴の改善・みみだれの停止を目指しています。

 鼓室形成術は入院の上、全身麻酔で行っています。手術時間は一時間半から二時間程度、入院期間は10日間前後です。鼓膜形成術は鼓膜の穴が小さく、炎症の程度が軽い場合に行っています。外来で手術を行います。通常入院は不要です。

 術後成績は全国でもトップクラスです。




 真珠性中耳炎は特殊な型の慢性中耳炎です。機能検査やCTなどの画像診断を行い、病態に応じた治療を行います。真珠腫をすべて取り除いて、さらに聴力を改善する手術を施行しています。手術は入院の上、全身麻酔で行っています。手術時間は2時間から2時間半程度で、入院期間は10日前後です。術後の再発も非常に少なく、術後成績は良好です。





 耳硬化症や耳小骨奇形などによる難聴は耳小骨に原因がある難聴です。アブミ骨手術や伝音再建術により難聴の改善が90%以上の例で期待できます。「あなたの難聴は治りません」と説明され、あきらめている患者さんの中に、このような疾患の方が含まれています。これらの疾患の診断が難しいからです。

 難聴の種類、程度を的確に判断して、治療が可能か否かを判断する必要があります。当科では、聴力検査、画像診断、機能検査を施行し、正確な判断に努めています。

 このタイプの難聴の手術には熟練を要しますが、当科では手術例は非常に多く、聴力改善度も極めて良好です。





 小児に多い中耳炎です。鼓膜の内側に膿がたまって耳が痛くなるのが急性中耳炎、液体がたまって聞えが悪くなるのが滲出性中耳炎です。薬による治療を行い、さらに鼓膜切開術や鼓膜ドレーンチューブ留置術の適応を決定しています。大きいアデノイドが原因の一つになっている場合には、手術でアデノイドを切除する場合もあります。






 感音難聴は、聴力をつかさどる神経がダメージを受けて聞えが悪くなる難聴の総称です。

 突発性難聴は、まったく耳症状がなかった人が突然に難聴を生じる病気です。ウイルスによる内耳障害、内耳の血管障害が原因と言われていますが、まだ原因すらはっきりしていません。突発性難聴などの内耳性難聴は一般的に手術では改善の望めないタイプの難聴です。主に薬物治療を行います。

 感音難聴でも例外的に手術で改善が望めるものに外リンパ瘻があります。積極的に早期手術を行うことで、治療成績が向上します。




 内耳の中を満たしているリンパ液が漏れ出して、難聴やメマイを生じる病気。力んだり、鼻を強くかんだり、頭部のけがなどが発症の契機になることが多いとされています。明らかなきっかけがなくても、突然発症する場合もあります。

  内耳の病気(難聴、めまい)はほとんどの場合原因がはっきりしないことが多いのですが、外リンパ瘻は原因がはっきりしていて、しかも手術(内耳窓閉鎖術)によって治すことができます。今まで、確定診断法が無かったのですが日本医科大学耳鼻咽喉科ではCTP(Cochlin-tomoprotein)というタンパク質を用いて外リンパ瘻を確定診断する方法を開発し診断に役立てています。この方法は医学界新聞Medical Tribuneで紹介されました。
http://www.medical-tribune.co.jp/mtbackno8/3809/09hp/M3809321.htm
「CTPを用いた外リンパ瘻確定診断法の開発」は厚生労働省感覚器障害研究事業の助成を受けています。



耳疾患へ

難聴、めまい、顔面神経疾患へ

【外リンパ瘻と外リンパ漏】
気圧変化と疾患の一つです。
同じ内耳疾患であり、 症状も似ているけど実は厳密には同一の意味でない疾患です。

耳の一番奥の内耳の中にリンパ液というのがあり、このリンパ液は髄液と内耳道も
しくは蝸牛小管で交通しています。この内耳の中に蝸牛、前庭があります。
ちなみにこの内耳内のリンパ液の変化や代謝不全、吸収不全がメニエル氏病でないかと
いわれています。たしかにメニエル氏病と症状は似ています。
瘻も、そして漏も、混同する場合が多いです。

1 外リンパ漏とは『内耳リンパ液が漏れてる状態であり、 一つの特定の原因が解る疾患』でない。
つまり原因がいろいろな場合です。

つまり、内耳リンパ液は、たとえば側頭骨骨折でも中耳外傷でも、もれます。大きな
音でも漏れます。
その可能性としての疾患は

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1)【外リンパ『漏』を来す疾患】

1) 先天性奇形 たとえばMondini奇形

2) 外傷

1)直接的 中耳外傷 側頭骨骨折・・・頭頸部外傷後の聴覚(きこえ)や平衡機能(バランス)に及ぼす影響

2)関節的 頭部打撲・・・頭頸部外傷後の聴覚(きこえ)や平衡機能(バランス)に及ぼす影響

3)気圧変化(まれに飛行機の圧変化でもおこりうるものです)

4)強大音

3 術後 アブミ骨手術の後

4 はげしい労作後

5 耳疾患 真珠腫 腫瘍

6 特発性 などが原因です。


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それに対し
2)【外リンパ『瘻』】、今度は瘻の場合は

『中耳圧、内耳、髄液圧の平衡が崩れ、前庭窓(卵円窓)もしくは蝸牛窓(正円窓)
もしくは両者に破綻が生じて、そこから内耳内リンパ液が中耳に漏れる疾患である』で、前
に書いたように『髄液は内耳リンパ液と交通してるので髄液瘻ともいえる』


難しいのですが、この瘻に対しては、やはり中耳内圧の変化の著しさです。つまり窓
の外と中の圧力の過大な差によって窓に穴が空いた状態です。(漏の場合はたとえば
圧力差がなくても、手術や外傷などで漏れる所ができる状態も含めます)

外リンパ『瘻』発症は鼻かみ、くしゃみ、咳、力み、排便、かがむ、分娩、通気、バ
ルサルバ法鼻ネブライザー(全部滅多にないのですが)楽器演奏、コーラス、体操水
泳、スポーツ、登山、潜水、加圧減圧(飛行機など)音響外傷などで蝸牛窓や前庭窓
の外(中耳)と中(内耳)の圧変化で窓が破れた状態です。疑いとして

1 髄液圧、中耳圧の急激な変動を来すような誘因の後に

耳閉感、難聴、耳鳴、めまい、平衡障害を生じた

注1 力み、重いものの持ち上げ、鼻かみなど

注2 症状は全部そろわなくていい

注3 パチッという音(pop)を伴うことがある

注4 再発することがある

注5 感音難聴が数日かけて生じた。時に変動。

注6 急性難聴。水の流れる感じ。水の流れるような耳鳴

注7 外耳、中耳の加圧、減圧で目眩、

注8 動揺感、悪い方の耳を下にすると眼振がある。

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たとえば力むと髄液の圧が上がります。と内耳の圧が上昇して、ある限度以上で(前
庭窓や蝸牛窓の中の圧の上昇)これらの窓が破綻して『瘻』になります。逆に鼻かみ
によるものなら、今度は中耳の圧が上昇して、内耳との間に圧力の変化が強く起こり
破綻する。

つまり瘻というのは中耳圧があがるかあるいは内耳圧(この場合髄液圧も
含む)が上がるかで圧力の差が中耳と内耳の間の窓(前庭窓や蝸牛窓)をやぶる疾患
が『瘻』であるとしてください。圧外傷なので、外リンパ『瘻』になるのだろうと思
います。
頭頸部外傷後も起こる可能性はあります。

確定診断には、試験的鼓室開放術を行って、内耳リンパ液の漏れを確認しないと
いけません。

ちなみにこの内耳内のリンパ液の変化や代謝不全、吸収不全がメニエル氏病でないかと
いわれています。たしかにメニエル氏病と混同する場合が多いです。

で、そのとき、手術で『前庭窓(卵円窓)もしくは蝸牛窓(正円窓)から内耳のリンパ液、もし
くは髄液の漏出を認めること』です。

瘻の場合は治療として1週間の絶対安静をさせます。
このとき頭の位置を少し高くして頭蓋内圧を高めるような動作(かがむや力む)を
させないことです。

手術は試験的鼓室開放術で瘻孔確認の後瘻孔を耳珠珠軟骨膜あるいは筋膜で瘻孔の
閉鎖を行います。上記の方法で改善しない時です。
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